「楓が気にする事じゃない。
俺からは何とも言えないけど、元カノの事は本当気にしなくて良い。

神谷って女に凄く冷たいんだよ。あの女がしつこいから付き合ってただけで
って言っても神谷はその気なかったらしいけど。

あの女が周りに付き合ってるって言い触らしてさ。

今日見たままの神谷だったよ。
前に付き合ってた子に浮気されたらしくてさ、それから女には物凄く冷たくなった。良い奴だけど、女に対してはな…。


楓と居る神谷を見て変わったんだなって思ったよ。
未練もないし神谷も少しずつ変わってきたよ」


「じゃぁ…
何で私が聞いた時怒ったの?」


「話したくないんだろ」

「何で?」


「世の中にはそんな事もあるんだよ。
いくら妹とは言え、大親友の全てを話す事は出来ない。
神谷に聞きな」


「また怒るよ…きっと」


「そうかもな。でも楓に怒った事は俺が怒っといてやる。それは許せねぇな!」


「いいよ。私が悪いんだよ…

女の人最後に私に笑ってた。勝ち誇った顔してた。私は邪魔なんだよ。

きっと神谷が今でも大好きなんだね」


「あの女なんかほっときゃ良いだろ!?」



「…」







ベタベタ触ってた…




私なんかより
神谷の事知ってるんだよね…




私より先に知り合って…




「あっ」
紅葉の顔が少し曇った。


「どうしたの?」

「あの女には気を付けろよ?手段を選ばない。
もし人気のない所とか時間が遅い時とかは迎え行くから連絡しろ」