「結構遊んだりするの?」
「この前一回だけ…」
「え~勿体無いよ~!
あの人って女にもかなり冷たいって噂だし、楓可愛いんだからさ!!
もっとアピールしなよ!!」
「いや…自分から連絡するのは…」
「駄目だよ!もっとアピールしないと!」
アピールなんて私には出来ない。
「でもさ、色んな噂あるけど…
楓と遊ぶって事はあっちも気があるんじゃない?」
…まさかね。
大親友の妹でサボり仲間にしか思われてないよ…
きっと。
今はサボれないけど。
沙恵は自分の事のように嬉しそうにニコニコしていてちょっと恥ずかしくなった。
「時間平気?」
時計を見ると十時になろうとしていた。
「あ…そろそろ帰るよ」
「うん、今日は楽しかった!明日も一緒に学校行こうよ!」
「うん!じゃ、後でメールするね!」
メールのやり方を覚えたから初めての私が打つメール相手は沙恵に決まりだ。
軽く手を振って家を出た。