やっと順番が来て、展望デッキに上れた。 「うわーーー、計、見て見て!」 思わずかけ出して、窓に近寄る。 下の道路やビルが、作り物みたいに小さく見える。 「すごい、すごいーーー! 街が全部、ミニチュアみたい!」 興奮して見てると、計がやってきて手をつないできた。 ドキッとして右上を見上げる。 「人が多いから、迷子になるなよ」 「もうっ、子どもじゃないんだから平気だよ!」