「だ、誰って誰も見てないしっ！」
あたしは焦ってしまった
「え～？そうかな～？今、誰かを見つめていたように見えたけどな～？」
なんてニヤニヤしながら言うもんだから、あたしの顔は今茹で蛸状態
「き、気のせいだよ！うん、気のせい」
「私が知らないとでも思ってた？気づかないとでも思ってた？」
そして、あたしのほっぺを引っ張りながら
「吐け～。あの日何があったんだ～！」
「にゃ、にゃにゃせ...い、ぃひゃいょ」
七瀬の手により力が加わる
「吐くか～、ちゃんと吐くか～」
「は、吐きます吐きますっ！だ、だからはにゃしてくださぃ～」
ようやく手を離してくれた七瀬
「で？あの日何があったの？」
あたしは頬をさすりながら話し出した
