いつものパターンだからと言って
もちろん慣れるわけでもなく…
これでも本気だったから
へこんだし傷ついたし
結構泣いた。
だからなかなか友達に言えなかった。
「(大丈夫?)」
心配そうに私を見ながら
口ぱくでそう言ってきたのは
中学の頃から仲良しの桃葉(モモハ)。
桃葉には、なんでかなんでも言える
すっごく頼れる友達。
「(大丈夫)」
そう言ってニコっと笑ってみせる。
でも全然大丈夫じゃない。
何が楽しくてワイワイと
忘れたい男のことを話さないといけないのか…
それもこれも素直に
友達に言えない自分が悪いんだけど。
たかが一目惚れだけど
簡単に忘れることが全く出来ない。
それがいつもの私の恋。
「職場でいい人見つけるもーん」
その日の帰り道、
桃葉にそんなこと言いながら
未来にたくさん期待して…
多分そのときの私は
キラキラしてたんだろうなあ
なーんて。