「ななちゃん、 そろそろ行くわよ。」 お母さんに声をかけられ、車に乗り込む。 外は曇り空。 手に持った花束から、優しい花のにおいがする。 花のにおいを感じながら、そっと窓を開けて空を見上げる。 …ー拓ちゃん、 今、行くからね。