「そんな鍵がどうして此処に…?」


あたしが言いたいことを奏哉が呟いた


「それはね、奏哉が結婚した時のことを考えて作ったのよ。まさかこんな早いとは思わなかったけど」


……ということは。


「この鍵はもしかして…」


「あなた達の新居の鍵よ」


未咲さんはサラッと言いのけた


「まぁ、あたし達と空間は仕切ってあるから自由に使ってね。光熱費はこの建物一環して支払ってるから。」


「お金のことなら心配いらないよ。」


2人だからどうしようって思ってたんだ


「でも、良いのか?」


奏哉は未だに不思議そう


「奏哉が本当に好きな人と一緒になるんだから良いのよ。全部揃ってあるからね。」


なんか申し訳ないな


「今まで好き勝手にさせてもらったのにここまで来るとなんか申し訳ないな」


奏哉は小さく呟いた