「奏哉、買い物出来た?」


「あぁ。花歩こそ買い物出来たみたいだな」


その証拠に袋がたくさん


「荷物、持って帰ってるから2人で楽しんで来い。遅くならないようにな」


冬だから暗くなるの早いし。


「拓海さん、ありがと」


「いいえ。俺こそありがとう」


この2人、いつの間にか仲良くなってる


「じゃあ、行くか」


花歩の乗った車椅子を押してとあるところへ向かった


とあるところとは雑誌に載ってるくらい有名なイルミネーションがある場所


“イルミネーションが見たい”と言っていた花歩の言葉を思い出して連れて来た


周りは親子連れやカップルばかり


入場料を払って中に入る


「お金…」


「俺が出すから花歩は良いよ。彼女なんだし甘えてろ」


じゃないと連れてきた意味がないから。