----トントン


親父が来たな


「2人とも準備出来てる?」


「出来てます。拓海さん、お迎えありがとう」


「いいえ。可愛い娘さん」


親父も花歩のこと、お気に入り


ちゃっかり“娘”って言ってるし。


「未咲も待ってるから行くぞ」


荷物を持ち足早に病院を出た


親父の運転で家へと帰る


「お帰りー!!」


笑顔で出迎えてくれた母さんに花歩はとても嬉しそう


「荷物、置かなきゃだな」


とりあえず、車椅子に乗せた花歩を先に連れて行く


「荷物持ってくるから待ってろ」


「ありがとう」


今日は素直だ。


花歩の荷物を持って部屋に戻る


花歩は大人しく車椅子に座っていた


「体調は…?」


「大丈夫だよ。最近、吐き気も少ないし食べれるようになった」


と嬉しそうに話す花歩