「本当は花歩も連れて来たかったんだけど、入院しててな…」


「入院?どうして?」


「夏休みに元カレに暴力を受け俺の妹を庇って捻挫、買い物中に子供を庇って背中を刺され両足骨折、災難が続いて自殺未遂…よって骨折等が悪化。」


俺が言ったことに悲しそうな顔をする2人


「そして、妊娠が分かったから入院が長引いてるんだ」


「花歩も大変なのね」


麗さんは再び悲しそうな顔をしながら呟いた


「子供が1人ならまだしも、どうも2人みたいなんです。」


「「双子!?」」


俺はしっかりと頷いた


「利一もおじいちゃんか…」


しばらく沈黙が続いた後、太一さんが呟いた


「ちゃんと兄さん達にも会わせるよ」


「そうしてね?子供が居ないから楽しみが出来たわ」


麗さんの言葉の後“ごゆっくり”と太一さんが呟いて2人は奥の部屋へと消えた