「昔、お酒呑んで蕁麻疹が出たことあってね。それ以来呑めないんだ」


だから、さっきからお茶を飲んでたんだな


「奏哉君、少し話せるかい?」


「良いですよ。母さんと梨莉。花歩のこと宜しく」


俺は飲み物を持ち利一さんを連れて自分の部屋へと向かった


「いきなり気を遣わせて悪いね」


「いいえ。気にしないでください。」


俺も話したいことがあったしな


「花歩のこと、任せっきりで済まないね」


「良いんですよ。俺だって傍に居てあげたいですし。」


「根っからの仕事人間で花歩に対して父親らしいこと、一つも出来てないような気がするんだ」


確かに花歩はいつも寂しそうな顔をしてるな


だけど、ワガママを言ったら利一さんに負担が掛かってしまうから…


花歩なりに控えてるんだろう