「バレないように隠れるから。梨莉、巻き込んでごめんな」


「ううん。良いの。」


奏哉と梨莉は隠れていた


-----トントン


うわっ…来た


「来たわよ。早く奏哉と別れなさい」


「嫌だ!!別れない」


「奏哉に相応しいのは貴女じゃない。あたしなの」


名前なんて分からない。


でも、昔から奏哉を知ってる人だ


叩かれても仕返す気力もない


「奏哉と貴女は釣り合わない。だから、さっさと別れなさい」


女の子はバッグの中からカッターを取り出して振り上げた


-----刺されるっ!!


と思ったけど刺される気配はない


ゆっくりと目を開けると振り上げた手を奏哉が捕まえていた


「お前、何やってんの?」


「奏哉…」


奏哉の声は今までで1番低かった