「奏哉…。ごめんね」


花歩は泣きながら必死に謝っていた


「無事だったから良いよ。だけど、花歩が死んだら皆が悲しむからな」


「あたしが居なくなっても悲しまないよ…」


「俺が1番悲しむ。それに梨莉や麻依に会えなくなるぞ」


「それは嫌だ」


……ここは即答。


「だったらちゃんと回復しような」


花歩は小さく頷くだけだった


「血、出てるな」


足からも手からも血が出てる


「奏哉のジャージ、汚しちゃった」


「気にしなくて良いよ。今は泣きたいだけ泣け」


そう言うと再び涙を流した花歩


涙は止まる気配がない


----ガチャ


屋上の扉が開き出てきたのは花歩の担当の看護師さん


「良かったぁ…。此処に居たのね。」


「ごめんなさい」


看護師さんは安堵の表情を見せた