「今は1番信頼している人です。だから、俺は花歩を失いたくないんです」


花歩を失ったら俺が本来の俺じゃない


「花歩も奏哉君のこと、信頼しているみたいだな。いつもお世話になって済まないね」


「今日はゆっくり休んで下さい。俺が此処に居ますんで。」


いつ目を覚ますか分からない


だけど、花歩が目を覚ます時に傍にいてあげたいんだ



「いつもすまないね。本当は俺がいなきゃいけないのに。」


仕事が忙しい利一さんの代わりに出来るのはこんなことくらいなんだ


「奏哉?」


母さんが心配そうに部屋に入って来た


「花歩ちゃんは…?」


「まだ、起きそうにないよ。今日は此処に居る」


「そう。利一さん、ごめんなさいね。こんなことになってしまって…」


母さんは涙声で謝っていた