“何かあったらすぐに呼んで下さいね”と言って主治医は出て行った


3人だけになる部屋


機械の音だけがリズム良く流れている


機械だらけの花歩の体


利一さんもショックを隠せないようだ


「花歩は目を覚ますのか…?」


「花歩なら大丈夫です。俺らを置いていったりしませんよ」


と言ってる自分も本当は利一さんみたいに不安で仕方ない


「利一さん、一つ言ってなかったことが…」


「なんだい…?」


「俺の元カノは知歩なんです」


俺のいきなりのカミングアウト驚いているようだ


「だからか。何処かで見たことあると思ってたんだ。知歩のお葬式の時より男らしくなったね」


1人で納得している利一さん


「まさか、知歩の妹と付き合うなんて思ってもなかったですけど。」


利一さんは“そうだな”と笑って頷いた