「こんな小さな子なら尚更ね。花歩なら放っておけないはず」


「後悔はしてないんですか?」


「花歩が自分の身を削ってまで守ったんだ。寧ろ誇りに思うよ。後は元気になってくれるのを祈るだけ」


利一さんはうっすらと涙を滲ませたが笑顔も見せた


「俺が仕事が忙しくてなかなか会えなさそうなんだ。奏哉君、頼んで良いかい?」


「もちろん。大事な彼女ですからね。守ってあげれなかった分、傍に居ます」


俺に出来ることはそれだけだから。


「検査終わりましたのでお部屋にご案内します」


看護師さんが入って来た


「あの…娘は?」


利一さんもやっぱり心配してるんだな。


「お部屋の方でお話があるみたいです。1人部屋ですので」


看護師さんが案内してくれたのは5階の1番奥の部屋だった