「未咲さん。奏哉君と2人きりにさせてもらえますか?」


「構いませんよ。あたしは拓海に連絡しますね。さっちゃんはどうする?」


沙月は俺から離れようとしない


「おじちゃん、一緒に居て良い?」


「良いよ。奏哉君、借りますね」


利一さんの言葉に頷いた母さんは外に出て行った


利一さんは自販機でコーヒーを買いテーブルのある待合室へと向かった


そして、改めて座り直す


「奏哉君、ごめんな。迷惑掛けたね」


「いいえ。俺も花歩を守れませんでしたから。」


俺が傍に居なかったから起こったこと。


「もう一度聞くよ。花歩はこの子を守ったんだね?」


俺は小さく頷いた


「ショックじゃないんですか?花歩が刺されたこと」


「びっくりしたけどな。花歩なら体を張ってでも守るって分かってたよ」


利一さんの目は真剣だ