「えぇ。悠介が残した傷は深いみたいね」


琴美さんも気付いてたんだな。


「花歩ちゃんは娘みたいなものだったの。うち、男の子しか居なくてね」


「母さんも花歩を娘みたいに可愛がってますよ」


「貴方のお母さんが羨ましいわ。こんな可愛らしくて気が利く子なかなかいないもの」


琴美さんは花歩の頭を撫でていた


「奏哉君、貴方の出来る範囲で花歩ちゃんを幸せにしてあげて」


琴美さんの問いかけに小さく頷いた


「もし、貴方達が結婚して子供が出来たらあたしにも見せて欲しいな」


「約束します」


琴美さんは笑顔を見せた


「それより、まずは花歩ちゃんのケアをするのが優先よね。あたしに出来そうな事があったら言ってね?」


そのためには花歩の好きなこと、好きな物をもっと知らなきゃいけないな。