「奏哉君なら必ず花歩ちゃんを幸せにしてくれるはずだから」


琴美さんの言葉に相槌を打つ俺


「あたしは花歩ちゃんには笑っていて欲しいわ」


「でも、今は笑えない」


それだけ心の傷が深いんだな。


「無理に笑えなんて言わないわ。ゆっくり回復すれば良い」


……確かにそう思う


「やりたいことをして良いのよ」


「ほんと?」


「えぇ。だから泣きたかったら泣きなさい」


花歩は、すがりつくように再び泣き出した


琴美さんは花歩を優しく抱き締めて泣かせていた


俺はゆっくりと近づいた


泣くだけ泣いたら疲れたのか眠っていた


「奏哉君、ごめんね…」


「いえ、気にしないでください。話せて楽になりましたか?」


花歩を抱きベッドに寝かせながら琴美さんに聞いてみる