「花歩ちゃん、隣に座って良い?」


花歩は何も言わない


「花歩、俺はこの部屋に居る。居なくなったりしないから話すと良いよ」


頭を撫でたら落ち着いたのか自分から琴美さんを座らせた


俺は角の方で勉強することにした


此処なら邪魔にはならないし話し声は聞こえる


「花歩ちゃん、ごめんね」


「悠介は?もう来ない?」


「あの子ならもう此処には居ないわ。海外に行ったの」


その言葉に花歩は安堵したように見えた


「悠介から暴行受けて出来た傷…見せてくれる?」


琴美さんは花歩の身体にあるたくさんの傷や痣を見て涙を浮かべた


「悠介もあたし達の前では良い子にしてたからね。花歩ちゃんが転校するまで気付かなかったの」


ということは親の知らないところで荒れてたんだな