大きなベッドに寝る花歩の隣に寝転がる


「もう大丈夫。だから、安心しろ」


泣きじゃくっている花歩を優しく抱き寄せた


「痛いよ…痛い…」


花歩は痛みを声に出す


耐えられないくらい痛いんだな。


体中のあちこちの痣と出血を見てるこっちが痛々しい


俺には抱き寄せて頭を撫でるくらいしか出来なかった


しばらくすると花歩も落ち着いたらしく黙っていた


「骨折まではいってないけど捻挫してるって。しばらくは車椅子を使う方が良いってさ」


「だから、こんなに痛いんだね…」


「俺が傍に居るから。頼ってな?」


“ありがとう”と力ない声でいう花歩


「パーティーは?」


「中止だってさ」


中止と聞いて花歩の表情がほんの少し柔らかくなった気がする


それだけアイツの事が怖かったんだな