「そうだね…」


空は口数が少ない。
ただ単にクールなわけじゃなくてしゃべるのが苦手でしゃべらないだけなんだ。


空の成績はかなり悪い方。


体育もできる方ではあるがそんなに目立たない。


こんな空でも良いところはある。


空は目が大きくて背が小さいところなんだ。


けして目が大きいからといって美形ではないけどどちらかと言えば可愛い方。


私よりも背が小さい。
まぁ私が156㎝もあるから空がすごく小さく見えるんだけどね…(笑)


でも空はその2つをもっているからは小さくて可愛くて人気者なんだ。


何でそれだけで人気者なのかって?
だって小さい方が可愛いでしょ?


そして長い入学式は終わり、私達新入生は退場した。


あいかわらず隣の空は下を向いて黙って歩いている。


そんな空を見て私はため息を漏らす。
もう中学生なんだからちゃんとしなよ…。


そんなことを思いながら外を見たら雨がパラパラと降っていた。


せっかくの入学式なのに雨なんて…青空が見えない…。


私は雨の憂うつさにもため息を漏らしてしまった。


しばらく校舎を歩くと教室についた。
私は一年一組のクラス。


私は4月生まれだから小さい頃から出席番号が一番だった。


一方、空は3月生まれだから出席番号が最後らへんが当たり前に多い。


だから私と空は席が離れている。
でもそれは最初だけであって、席替えするとだいたい隣の席だったり。