「20代後半でもとおるんじゃない?」

「はい・・・」

「てか、雄祐が年上好きになるなんて?! 想ってもみんかったわ?!
これだけ弥生ちゃんがしっかりしてれば雄祐も変わるわなー。
雄祐?」

「なんすか? あべっち」

「弥生ちゃん離すなよ!!」

「それぐらい、あべっちに言われなくてもわかっとると」

「ならいいけど・・・」

賑やかい道中のなか福岡の雄祐の実家のマンション前についた。

雄祐と弥生は車をおりてエレベーターで7階へとあがり雄祐の自宅前についた。

雄祐はいつもと変わらずに家の中へと入った。

弥生も同じように雄祐の後ろにつき入った。

「おかん。ただいま」

「おかえり。
雄祐の後ろにいる女の子は紹介してくれないの?」

雄祐は少し照れくさそうに弥生を紹介した。

「彼女の水無月弥生さん」

「始めまして」

「息子の雄祐から話は聞いてるわ」

「そうーなんですか」

「そんなにかしこまらなくてもいいのよ。
弥生さんに会えて私は嬉しいから。
息子の雄祐が『会ってほしい女性がいる』って言ったのは初めてだから」

「そうだったんですか」

「それに雄祐が実家で一緒に生活したいって言ったのも初めてだったから。
言われた時は正直、ビックリしたけどね。
でもこの子がそこまで言うってことは弥生さんと一緒になりたいってことだと想うから。
だから弥生さんも自分の家だと想って生活してね」

「ありがとうございます」

「おかんも弥生も、もうーいいじゃん。
てか、弥生は俺の部屋でいいよな?」

「えっ?! なんでそうなるの?!」

「だって弥生は・・・」

「何?」

「なんでもない」

「何それ?」

「俺の部屋に荷物置いてきたら?」

「雄の部屋が何処か私にわかるわけないじゃん」

「だよなー」

「うん」

雄祐は自分の部屋に弥生を案内した。

「ここが俺の部屋」

「布団って1つしかないの?」

「うん」