弥生はしかたく雄祐のスマホに出た。

「はい・・・。もしもし?」

「哲也ですけど、雄祐ってそっちにいます?」

「あっ・・・はい」

「もしかして、弥生ちゃんかな?」

「はい・・・」

「雄祐に電話変わってくれるかな?」

「それが、寝てて起きないんですよー・・・」

「そっかー・・・」

「はいー・・・」

「弥生ちゃんの自宅の住所教えてくれるかな?
今から向かいに行くから」

「あっ・・・はい」

弥生は哲也に自宅の住所を教え電話を切った。

車内では弥生のことが話題になっていた。

「雄祐、起きとると?」

「それがまだ寝てるみたい」

「じゃ哲やん、誰と話してたと?」

「昨日話してた弥生ちゃん」

「マジ?!」

「雄祐の電話に弥生ちゃんがでたからねー・・・」

「アイツは何イチャイチャしてんだよ?!」

「まー君。ヤキすぎ」

「女とイチャイチャするとは許さん」

「でもさー、弥生ちゃんってホントどんな子なんだろうなー?」

「あべさんの言うとおりっすよね。俺も想像つかないっすから。
あのチャロ男で意地っぱりな雄祐さんが会いに行く女性なんすからねー。
会ってみたいっすよねー」

「だから今から雄祐を向かえに行くんだよ」

「弥生ちゃんの所っすか?!」

「そこにうちのVo 雄祐がいるからねー」

「だから哲也さん、弥生ちゃんの住所聞いてたんすか?」

「じゃないと福岡には帰れないからね」

「そっすよねー」

ふと想ったあべっちは哲也に聞いてしまった。

「なあー哲やん」

「ん?」

「まさかだとは想うんだけどさー、弥生ちゃんも俺たちと一緒に福岡に行くと?」

「雄祐のことだからそうだろうな」

「アイツ、マジで連れて行く気?!」

「だろうな」

「てか、連れてくはいいけど、住む場所どーすんだろうな? 
それに弥生ちゃんだって仕事あるだろうと想うし・・・」

「まー君が心配するのもわかるけど、雄祐のことだからちゃんと考えてんじゃねえの」

「まーなー・・・」