はっきりと自分の気持ちを伝えた雄祐は1人で店の駐車場へと戻り哲也に連絡した。

連絡を受けた哲也は店の駐車場へと向かった。

駐車場についた車から美雪が降りてきて雄祐に駆け寄った。

「雄祐君、弥生は?」

「近くの公園にいるよ」

「そうー・・・」

「美雪ちゃん、メンバーに市内案内してくれてありがとう」

「うん・・・」

「俺たちこれで福岡に帰るから」

「わかった。
きょうつけて帰ってね」

「うん」

雄祐はメンバーがいる車へと乗り福岡へと帰った。

美雪は弥生の元へと行った。

1人ベンチに座ってる弥生に美雪は優しく声をかけた。

「弥生?」

「美雪ー・・・」

「雄祐君とはちゃんと話した?」

「うん・・・」

「雄祐君、なんて言ってた?」

「何がなんでも、私のこと、あきらめないって・・・」

「雄祐君らしいねー」

「うん・・・」

「弥生・・・」

「ん・・・」

「もうー自分を許してあげてもいんじゃない?
弥生が本当に心の中でひっかかってることはあの人の子供を中絶したことなんでしょ?
そんな自分が今だ許せてないんでしょ?」

「美雪は全部お見通しだね」

「当たり前でしょ。
弥生のことをずーっと見てきてるんだから」

「弥生だって、私のこと、わかるでしょ?」

「まーね・・・」

「だったら、私が言わなくてもわかるでしょ?」

「うん」

「雄祐君もこんな弥生と付き合って一緒になるなんて、大変だわ」

「うんー・・・」

「でもさー・・・」

「何?」

「弥生は最初からこうーなることわかってたんでしょ?
yasuさんのことも雄祐君のことも?」

「全てわかってたって言ったら嘘になるけど、ここまで雄が変わって強くなるとは思わなかった。
久しぶりに雄に会って痛感したんだけどさー・・・」

「何?」

「雄の目、見た時、男の中の男になってた」

「そっかー・・・。
弥生が思ってた以上に、雄祐君はいい男になってたんじゃないの?」

「だね・・・」

「きっと、弥生が雄祐君を蹴っても拒んでも、雄祐君は何度も這い上がって、弥生にぶつかってくるよ。
もしかしたら、それを超えてくるかもよ? 
弥生はそれでもいいの?」