「透っち、文人。
 あたし、屋上行きたい。」




普段なら高い所が苦手な妹さんが
そんな事いうはずがなかった。



その時の先生たちは
そのことに気付かなかった。



笑顔が曇っていたことにも




上着の中が血だらけのことも。