なにも、言えなかった。


「班で並んでー」


「楽しみだねっ」
「うん」


そんな陽気な声もあたしにとってはただの雑音。



楽しみじゃ、ない・・・・


あたしはうつむいたまま飛行機に乗り込んだ。


飛行機では隣にいる駿と一度も話せなかった。