ひと呼吸つくと、恥ずかしさがこみ上げてきました。
ぷしゅう、とわたしの空気が抜けてぺったんこになってしまいそうです。
「夏樹くんの誕生日ケーキ、焼くね」
「柑夜のじゃなくて?」
「自分のをわざわざ焼く気にはなんないよ。
この前、実は焼き直してたんだ。
綺麗に焼けるようになったんだよ」
料理……というか、何もかも苦手なわたしの努力!
見せたかったくらいですよ。
「練習してくれたってこと?」
「うん」
えへへ、と笑うと彼は優しく甘く微笑んでくれました。
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