ドキドキ、ドキドキ。
今、わたしはとてつもなく緊張しています。
「ちょっ、柑夜。落ち着けよ」
「ななな、夏樹くんそんな無茶な! ああ、もうどうする⁉」
「どうもしねぇ」
「頼りなのはあんただけよおぉおおお」
半泣き、そしてパニック。
果たしてわたしはこの任務、無事に終わらせられるのでしょうか。
「ったく、花音さんに会うだけだろ」
「だってだってだって!
あれだよ、世に言う蜜樹くんのフィアンセだよ⁉
よく『花音さん』なんてフレンドリーに落ち着いていられるわね‼」
あれ。ある意味コイツすごいんじゃない⁉
という発想に行く時点で……うん。ヤバいかもしれません。
「いや、だってそう呼べって言われたし。
いい人だけど?」
「そんなのわかってるぅ」
わかってるから、困ってるのに。
いい娘だなって思われたいのです。
これから先、深く関わっていくのだもの!
当然ですよ。