「ね、彩月ちゃんってさ…」


いきなりの名前呼び。
馴れ馴れしいと言うか、なんというか。


先生が来て、前で話しているというのに
そんなのはそっちのけである。


「え、っと、赤城君…?だっけ。ちゃんと先生の話聞いてた方がいいと思いますよ?」


彼の話を遮って、注意をしてみる。


「そう言う彩月ちゃんだって、聞いてないよね」

う、と言葉が詰まる。


だって、隣の人がうるさいんだもん。


「確かに聞いてないけど、それは赤城君が話しかけてくるからで…!」


「人の所為にしちゃいけないんだよ~」



何なんだ、この人。
自由すぎる。


「~~~もういいです」


半ば諦め気味にため息を吐いた。


そして、先生の話が
ふと耳に入ってきた。


「____次は学級委員を決めるぞ」