—ピピピッピピピッ

『んー…』

殺風景な部屋で
無機質な目覚まし時計の音が響く。
あたしは、寝ぼけながらそれを止めた。

『ねむてー…』

重たい体を起こし
壁にもたれかかった。

今日学校だっけ??
サボろっかな…

そんなことを考えていると…

「愛羅ー!!!遅刻すんよー!!!」

ドアの前から聞こえる姉・紗羅の声。

はぁ…朝っぱらからうっさいなぁー…

『うっさいな、わかってんよ。
ちゃんと起きてっから。』

不機嫌MAXで返事をする。

あたしの名前は
水城 愛羅(ミズキ アイラ)
一応、現役女子高校2年生。
まぁ、ほとんどサボってるから
意味ないんだけとねー。

「起きてるなら
出て来て準備しなよ!?」

そして、さっきからドアの前で
ごちゃごちゃうるさいのが
姉の 水城 紗羅(ミズキ サラ)
あたしと4コ離れてる。
スナックのママの助手として重宝されてる
家計の大黒柱。