美桜が復帰するときはやはり宴があった。たぶんみんな飲みたいだけだろうが…

総「さぁさぁ、美桜ちゃんも飲んで飲んで」

美桜は少しお酒が怖かった。

平「大丈夫だって」

皆の押しに負けて美桜はお酒を口にしてしまった。

十分後ー‐

「土方しゃぁぁぁん」

美桜はよったら土方に絡むらしく…

土「総司。美桜に酒飲ましただろーっ」

総「すいませんって言うかいつから美桜って呼んでたんですか?」

永「ほんとうだな」

原「もしかして二人は恋な「違うーーーっっ」

美桜はと言うと「ちがうの?」と泣きそうになっていた。

土「あのぅ…だな…」

斎「…」

近「そうだったのか!?」

土「だから違うって」

「ちがうの?抱き締めてくれたのに」

土「あれはだなぁ…」

総「土方さん、もう手を出してたんですか?」

平「最低だぜ」

斎「…」

土「あれは勢いだ」

総「勢いで手を出すんですね…?」

土「いや…それはだなぁ…」

原「見損なったぜ」

永「だな…」


土「ちがうつってんだろぅ。っておいっ」

土方が説明していると美桜は土方の膝に乗っていた。

土「///?」

突然、美桜は土方の方を向いて「大好き」っと飛び付いてきた。その勢いで土方と美桜はキスをする形になる。

土「ーーーっっ」

近藤は驚いていたが幹部の皆はやっぱり恋仲何だと勘違いしているのだった。

それから土方が苦労したことは言うまでもない。

幹部の沖田、斎藤、永倉、原田、藤堂、と近藤だけだったのが幸いだった。



これからも美桜は土方に迷惑をかけていくだろう―‐


慶応三年 三月末ー。

伊東が分離すると言い出した。伊東についていく隊士の中には平助と斎藤がいた。


「斎藤さん…」

「…」

あまり伊東と面識のない斎藤がなぜ伊東についていくのか美桜は知りたかったが聞けなかった。

「ここでの桜を見るのも何度目だろう…」

「…」

「違う世界を見てきたいと思う…」

「…」

斎藤が去っていくのを美桜は見つめていた。


夕方、庭を散歩している藤堂がいた。

「平助くん…」

「美桜。」

「なぜ行ってしまうの?新撰組が嫌いになったから?」

「新撰組は大好きだ」

「…」

「俺は幕府ではなく、京のみやこをまもりたいんだ。」

藤堂の目は決意の色に染まっていて美桜は止めることができなかった。舞散る桜のように散って行きそうな気がして怖かった。


三月二十日ー。

伊東たちは屯所を出ていった。

このとき美桜は嫌な感じがしていた。

(平助くん…斎藤さん…)


慶応三年 十二月ー。

坂本龍馬が暗殺された。
それと同じ頃、斎藤が新撰組に復帰した。

『伊東派は局長の暗殺を企んでいる』斎藤は間者として潜伏していたのだ。

「刃向かうなら斬るしかあるまい」

近藤は決断した。

だが御陵衛士には平助がいる。新撰組は平助と戦うことになるかもしれなかった。


翌日、伊東派との戦いが始まった。

病におかされている沖田以外は出兵した。

美桜は必死に平助を探していた。

はあはぁ―――

(平助くん………)

目の前に一人の衛士がたっていた。

「伊東さんの仇―」

刀が降りてくる。

(もうだめ…平助くん)

「ぐっ……」

だが斬られたのは美桜ではなく平助だった。

「藤堂さん…?」

衛士は見方を斬ってしまったので自ら命をたった。

「平助くん。」

今美桜は白拍子のかっこはしてないし、扇子も持っていなかった。

「美桜。最後くらい笑ってくれよ…」

藤堂の髪はバッサリ切られてあった。

「平助…くん…」

「俺、新撰組の…みんなに…あえて良かっ…」

「平助くんーーーーっっ」

斎藤が駆け付けた頃には絶命していた。

十二月十六日ー。

藤堂 平助 死亡―――。




藤堂の葬儀が三日後執り行われた――。