「あっ、早く行かなきゃ……!」 高校までは歩いて15分の近さ。 でも、今日は千尋にお弁当を届けなきゃならないから……。 普段は8時過ぎに家を出るんだけど、7時半に出ることにした。 リビングのテーブルにはピンクと水色の袋に入った2つのお弁当がある。 ピンクがあたしで、水色が千尋のお弁当。 お母さんは看護師をしていて忙しいのに、毎朝こうやってお弁当を作っておいてくれる。 お母さんには感謝してもしきれない。