「ひゃあ……っ」


ぽすっと軽い音を共に、誰かの胸に背中から飛び込んでしまう。



その直後、あたしのにすごい勢いで車が通る。


あ……信号が赤になってたんだ。



「……大丈夫?よかった、間に合って……」


その声にハッと意識を戻し、助けてくれた人と向かい合う。



「ありがとうございました」


あたしは顔を見るより先にお礼を言って、頭をペコッと下げる。


男に触られたのはイヤだけど……助けてもらわなかったら大変なことになってたし。



頭を起こしてまず目に入ったのは桐山男子の制服。