「は、はい……」
「へぇ~!さすが篤樹の彼女だね!予想以上に可愛い」
俺の彼女とはいえ、客なのにタメ語だし。
……可愛いとか言ってるし。
そんな小さなことにイラッとしてしまった俺は、つい口を開いた。
「で、なににしますか?」
「え、っと……」
「フリータイムでお願いしまーす♪」
低い声で、急に仕事に戻った俺に知紗は口籠もったけど、霞ちゃんがやけに楽しそうな声で答えてくれた。
それから会計も済まして、マイクや機械が入ったカゴを渡した。
カゴを受け取ってさっさと部屋へ向かう霞ちゃんを、ちょこちょこと追い掛ける知紗。