「俺も昼飯食ってねーの知ってんだろ?何で先に行くんだよ」

「だって、篤樹と……」

「あいつの名前を出すな」


眉間にシワまで寄せて、かなり不機嫌そうな朔。



「知紗ちゃん、あいつが呼んでるから行ってやったら?」


なおも不機嫌そうなのは変わらないけど、

少しだけ口元に笑みを浮かべて、あたしに言ってきた。


『あいつ、って?』なんて聞いたら、さらに機嫌を損ねそうだから

あたしは黙って頷いた。



「えっ!知紗、行っちゃうの?」


明里がそう言って、あたしの腕を掴んだ。