そのまま篤樹の口はあたしの耳元までやってきて。 「理性が吹っ飛ぶから。知紗の身体見ると───今すぐ襲いたくなっちまうんだよ」 甘い、とろけるような声で囁くもんだから。 あたしの顔はボンッと勢いよく赤くなってしまった。 「なっなな何言って……っ」 「吹っ飛ぶからっつーより、もう吹っ飛んだけどな?」 そう言って強引に引き寄せられたかと思ったら。 「んっ…」 降ってきたのは、とびきり優しいキスだった。