……ま、メールする手間が省けたってことでいっか。
「ちょうどよかったよ。奥の空いてる席に座ろっか?」
霞と一緒に奥のテーブル席に向き合って座る。
「で!今朝は何があったわけ!?絶対、井岡篤樹のことだけじゃないでしょ?」
テーブルに座るなり、霞が口を開く。
もう本題に入るの……!?
「そんな一気に言われても……、なにから話したらいいの」
井岡篤樹だけじゃない、って……。
鋭い。さすが霞。
あたしが言おうとしていたのは、奥原朔のことなんだから。
「……桐山男子にモデルの……」
「知紗ちゃん?」
そのとき、後ろから突然男の声が聞こえた。