篤樹が、あたしを抱き締めるように、後ろに立っているから。


しかも──…!



「み、水着……!」


あたしの服に篤樹の肌が直接当たってそこは熱を帯びてしまった。


あたしがつい篤樹を見つめていると、

当の本人はたこ焼きとかき氷を受け取ってから、少し眉間にシワを寄せた。



「何で知紗が昼飯買ってるわけ」

「え、あ……ダメだった?」

「ダメとかそうじゃなくて…」


少し俯いて、髪をくしゃくしゃとする篤樹。


………だって、篤樹が着替えてる間にお昼ご飯買っておいたらいいかな、って思ったんだもん。