かき氷を作る手を止めず、にこりと笑いかけてきた湊斗先輩。



「……お久しぶりです」


ほんと久しぶりだ。

あの、練習試合以来だもん。



「知紗ちゃん、彼氏と?」


少しにやにやと笑いながら聞いてきたのは南さん。



「は、はい…」

「真っ赤になっちゃって、可愛いわね♪」

「可愛くなんかないです……」


誤魔化すようにメニューを見た時呆れたように霞が口を開いた。



「ちょっとお姉ちゃん!ちゃんと仕事してよ!」


────そう、さっき湊斗先輩がかき氷を作っていたように、

南さんは注文を取る仕事をしてるみたい。