「そっか……つーか、知紗。久々に会うのにキスもねーの?」



───……は?


あたしがポカンとした顔で篤樹を見上げると。



───チュッ


「充電、な」


唇が触れたのは、ほんの一瞬で、気付いた時には

ニッと口角を上げる篤樹がいた。



「こ、こここんなところで…っ」


周りにたくさん人がいるんだよ!?

篤樹ってば何考えてんのよ!




あたしと霞と魁斗くんの3人で、電車に乗っていて

途中から合流してきた篤樹。


その駅からは乗車した人が多くて篤樹との距離が近くなって。

だから、そのことにまだドキドキしてるのに。