「それならよかったよ。……あ、少し休憩入りなよ」


矢田さんはそれだけ言うと、また忙しく接客に戻った。



……休憩、か。


あたしが店内の時計を見上げると既に18時を回ろうとしていた。


ってことは……もう2時間くらい働いたのか!



「知ー紗っ!」


エプロンをいったん取ってあくびをもらしていると、あたしを呼ぶ声が聞こえた。



「か、霞!」


あれ?まだメールしてないよね?



「なんとなく来てみたら、知紗がぽけーっとしてるから……休憩入ったんでしょ?」


……あんたはエスパーか!