───ドキッ


分かってたけど……忘れてるふりをしてた。


だって、怖いから。

ほんとに浮気だったら、あたし達を裏切っていたとしたら───…


そんなことを聞いたら篤樹のことでさえ、信じれなくなりそうで怖いんだ。




「いっいいよ!そんなこと聞かなくていい!」


その話を聞くためにウチへ来てもらったわけだけど……

いざ近付いてくると足がすくむ。


だから───……



「父さんの話、俺は聞きてーな」