7月に入るとさらに暑さが増して真夏日が続いている。


篤樹が好きだと気付いても、何も行動は起こしていない。

てか、起こせない。


あたしは自分が思ってたより臆病者だってことを──…初めて知った。




部屋のクーラーを一旦切って、リビングへ下りる。

節電しなきゃね。

リビングにはお母さんと千尋がいるだろうし、きっとクーラーも効いてるはず。



「まぁ、明日練習試合なの?」

「ん、他校がウチに来て試合するんだ」

「明日ねぇ……お母さん仕事入っちゃってるわ…」


リビングのテーブルで昼食を食べながら、お母さんと千尋が話していた。