霞とは別の声が聞こえて、あたしはゆっくりと身体を起こす。
「偶然にもウチのクラスも自習なのよ。ちょっと付き合ってもらえる?」
春佳ちゃんって……
篤樹の彼女の春佳ちゃんか。
ホントに彼女かは分からないんだけど。
だって、体育祭の告白大会の時…あたしに告おうとしてくれたもんね……
「聞いてるの!?さっさと来てって言ってるのっ!」
鬼の形相を浮かべる春佳ちゃん。
何でこんなに怖い顔してるの…?
あたし何かしたっけ!?
「知紗、大丈夫?あの子以外にもたくさんいるけど」
霞が、春佳ちゃんには聞こえないようにボソッと耳打ちしてきた。