篤樹は司会者の人に乱暴にマイクを渡して、ステージを下りていく。


そんな篤樹を追い掛ける……春佳ちゃんの姿が見えた。


篤樹には春佳ちゃんがいるじゃない。

一時の気の迷いで告白なんてしない方がいいよ……。





――バーンバーン!

――ヒュルルル……。


イヤな雰囲気で終えた、告白大会。

雰囲気を悪くしたのは、紛れもなくあたしだ。


ぼんやりと花火を見上げながら、そんなことを考える。



「あーあ……」


こんなに綺麗な花火を見てるのに全く気持ちが晴れないなんて。


あたし……どうかしちゃった?