「……なにか、あったの?」


聞いていいことなのかな……。


そんな気持ちが表情に出ていたのか、平塚くんは慌てたように口を開いた。



「いや、大丈夫だよ!……今日、決着つくしさ」


……け、決着?


なんだかますます疑問が膨らんだ……。



「それに、篤樹もいねぇし……さっさと来ねぇと始まるけど」


平塚くんは独り言のようにポツリとつぶやいた。


普段だったら聞こえないくらい小さな声だったのに、それがはっきり聞こえたのは……篤樹の名前が出たからだろうか?


さっき、保健室で篤樹に父親の話を聞いてもらって……。