刺激があるラインを超える
すると瞼が重くなるのだ
眠気ではない事は知っている
現実から逃避する本能
この本能を突き詰めると
其処に在るのは停止のみ
思考の停止 生命の停止
目を閉じながら思う事
眠くないのに目を閉じながら
『こんな時だけ本能か……』
目覚めると襲いかかって来る
とてつもない脱力と拒否
このままただ虚脱感に侵され
生と動と考を投げ出したら
一体幾日の生存を許されるのか
また目を閉じながら思う事
眠くないのに目を閉じながら
『そんな根性、俺には無いよ』
鼻で自分を笑いながらも
動けないままに 息 をする今
笑夜