目覚めると外は雨

朝の柔らかい光が

窓を蒼白く染める

そこに一滴の水滴

それ見て雨を知る

落下を続けて来た

ひたすら堕ちた雨

長い間の墜落の後

俺の目に止まった

窓の雨はそれ以上

落ちる力無く佇み

乾かず流れない粒

ただじっとじっと

次の変化を待つ粒

他ね雨に押流され

地面へと帰るのか

そのままに乾いて

また天に登るのか

そう思い窓を開く

ふいに目に飛込む

白い結晶達の飛来

覆われる白の視界

ああ君は既に姿を

変えて此処に居た

雨粒ではない粉雪

次はどんな変化を

成し遂げるのかな

それを見届ける事

出来そうにないな

だって、今ふいに

表に出たくなった

出たくなったから

君は雪、俺は行く





笑夜