やすらぎや苛立ちの中で
ふと眠りに堕ちた時

断片的な記憶の中
かけられた一枚の毛布

その温もりが
愛おしいかったり……

これから記憶を消し
休息へと隠れる自分に

そっとかけられた
現実の確かな“しるし”

眠りの中、記憶を無くした
主人に変わり肌は感じる

その温もりとリアルを

目覚めの時、居場所を探す
主人が遅れて気付く

その想いと温度と時間を

一足飛びの睡眠の途中
その間も優しさは動いている

そう思えたら一先ずは
一足飛びの人生等ないのだと

気付く事が出来るかも
わからない

俺もまた、毛布をかけ
誰かの休息を暖めたい





笑夜